ゲーム開発者が開発者の目線で、このゲームの面白さを分析していきます。
なお、面白さのポイントについては、ゲームデザイナーJey.P.さんのブログの考え方に基づいて分析していきます。
私自身、この方のブログを読んでから、面白さへの解像度が上がった気がするので、一読をお勧めします。
<Jey.P.さんのブログはこちら>
ゲームの概要
よく広告で見かけるランゲーム(左に進むとマイナス10点、右に進むとプラス10点、というようなゲーム)を飛行機から落とす爆弾で行うゲーム。
ゲームプレイ中に出てくる選択肢から、より爆弾を強化できそうな選択肢を選び、ステージ最後で待ち受けているボスを倒せるかどうか(そもそもボスに辿り着けるかどうか)を楽しむゲーム。
ボスステージでは、これまたどこかで見たようなシューティングゲームに切り替わる。
悪く言っているように聞こえるかもしれないが、売れているゲームと売れているゲームを組み合わせれば、売れる。
ということを証明してくれたゲーム。
このゲームの新しいところ
ランゲームを手前から奥に進むものではなく、上から下に落とす視点にしたのが新しい。
既存のゲームを別の視点で作れば、それは新しいゲームになるのかもしれない。
そして斬新すぎるのが広告の見せ方。
ボスまで辿り着くと、ボスを倒すために広告を見ますか?という選択肢が出てくる。
ボスが強敵で、広告を見ないと倒せないという意味ではなく、そもそも広告を見ないとボスと戦えないというとんでもない仕様。
ちなみに広告を見ないと負け扱いになる。
また、倒さなくてもステージは進む。
普通に考えれば、ボスに会ったらみんな倒したいだろうよ。
そこを逆手にとって、広告を見ないとボスと戦えませんよ?というのは斬新すぎる。
面白そうに見えるポイント
スクリーンショットを見ると、ランゲームなんだなというのは分かるが、面白そうに見えるとは思えない。
ただ、売れているわけだから、面白いゲームを作れば、見た目は関係なく売れるという考え方もできる。
もしくは海外のハイパーカジュアルと言われるゲームは、広告をじゃんじゃか流して、ばんばん遊んでもらって、その差分で儲けるというやり方をしているはずだから、広告が面白そうならよく、スクリーンショットが面白そうである必要はないのかもしれない。
面白いポイント
メイン 意思決定 × 成長と達成
ゲームプレイ中は、2択の選択肢からどちらを選べば、より爆弾を強化できるかを瞬時に判断することになる。
判断する要素は足し算、引き算、掛け算、割り算の選択肢。
瞬時に計算を行って、もしくは強くなりそうだと感じたものを意思決定し、ステージ攻略に挑む。
自分の意思決定が、直接ステージ攻略の鍵を握ることになる。
これが面白さの1つ目。
そして、ステージクリアー時にもらえるゲーム内コインで、飛行機や爆弾自体を強化していくという成長と達成要素もあることから、意思決定でミスしても、この要素で挽回できる。これが2つ目のメイン要素となる。
ターゲットユーザーとペルソナ
ターゲットユーザー
短い時間でのプレイを好む20代前半の男性
ペルソナ
• 名前: 早乙女 龍馬(さおとめ りょうま)
• 年齢: 24歳
• 性別: 男性
• 職業: IT企業のシステムエンジニア
• 居住地: 東京都渋谷区
• 趣味: アクションゲーム、パズルゲーム、映画鑑賞
• ゲームプレイ時間: 平日は通勤時間や休憩時間に1日1時間程度、休日は2〜3時間
• 使用デバイス: iPhone 12
• ゲームに求めるもの: 短時間での爽快感、戦略的思考を刺激する要素、達成感
一番のライバルゲーム
カウントマスターズ
今のランゲームの流れを作ったのは、このゲームが始まりなのでは。
ライバルに勝てるところ
飛行機や爆弾を強化できるという成長と達成要素。
まとめ
結論。
広告の見せ方も工夫一つ。
ストレスなく見てもらえる工夫、というかプレイヤーが自ら広告を見たくなる工夫が必要。
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