lumen.

ゲーム開発者が開発者の目線で、このゲームの面白さを分析していきます。
なお、面白さのポイントについては、ゲームデザイナーJey.P.さんのブログの考え方に基づいて分析していきます。

私自身、この方のブログを読んでから、面白さへの解像度が上がった気がするので、一読をお勧めします。

<Jey.P.さんのブログはこちら>

ゲームの概要

19世紀のスコットランドに住んでいた発明家、オリビア・マクルーメンという人物のアンティークボックスを発見し、彼女の発明品を復元していくというストーリーから始まる。
ゲーム内容としては、光源から放たれている光を反射させて、ゴールとなる規定の場所に当てるとクリアーというパズルゲーム。
光源と反射させる鏡のようなものは、回転するようになっているため、適切な配置を探すことが目的となる。
また、ゴールとなる場所以外に、光を通過させてゴールさせると特典がもらえる場所が用意されている。
そのため、最短ルートでゴールを目指すというプレイと、特典含めた完遂ルートを目指すというプレイが楽しめる。

このゲームの新しいところ

調べてみたところ、光の向きを変えて特定の場所に当てる、というゲームは1980年代からあった。
長く使われている定番要素と言えるかもしれない。
この光を当てるという要素に映写機を組み合わせ、一つの世界というか、一つのストーリーというかを作り上げたところが新しい。
このゲームの設定としては、オリビア・マクルーメンという人物が映画を作成。
その大事な映画を保管しておくために、このルーメンという装置を作った。
装置の仕掛けを解くと映写機で映画が流れる。
というようなもの。
映写機の、フィルムに「光を当てる」と画像が流れるという仕組みと、このパズルゲームの「光を当てる」とパズルが解けるという部分がマッチしている。
自分の作ったゲームの世界観などを設定をするときは、そのゲームのもつ主たる要素と、同じ要素を待っているものを使うと、ゲームと世界観が一致した設定が作れるかもしれない。

光を作ったパズルゲームの歴史についてはこちら

面白そうに見えるポイント

ゲーム画面を並べただけのスクリーンショットではある。
しかし、どうやらパズゲームではありそうだし、何かしらエピソードがありそうだな、と見た人に思わせるような、そういったスクリーンショットになっている。
また、ゲーム自体の作りというか、世界観というか、どこかノスタルジーを感じるような見た目になっている。
今大流行中のちいさくてかわいいキャラクターなら、「これがエモいってこと?」と言ってしまいそうだ。

面白いポイント

メイン 物語と模倣×研究

パズルを解くとフィルムの1コマが映写され、パズルを解くたびに徐々に映画が進んでいくという物語と模倣要素。
まだ序盤だからかもしれないが、パズル自体の難易度は高くなく、適当に動かしていると解けたりもする。
そのため、パズルとしての研究要素はそこまで多くないかもしれない。
ただ、パズルが難しすぎて、物語が先に進まない。となったときに、プレイヤーはそこで離脱してしまうかもしれない。
だったら、物語を楽しんでもらうために、パズルの難易度は下げておこう。というような開発者の思いがそこにはあるのかもしれない。
だとしたら、これは思惑通りとも言える。
プレイヤーが自分のゲームでどんな行動をするか。
開発者はその部分をしっかり考えておく必要がありそうだ。

ターゲットユーザーとペルソナ

ターゲットユーザー

リラックスを求める20代後半男性。
当初は、30代半ばで、日々の仕事が忙しく、心を落ち着けたいという願望を持つ男性に設定していた。
しかし、このゲームの見た目からすると、エモーショナルなものにより関心の高い世代の方が刺さりそうな気がしたので、同じような願望を持つ20代後半男性とした。

ペルソナ

• 名前: 田中 健太(たなか けんた)

• 年齢: 29歳

• 性別: 男性

• 居住地: 東京都(都心の賃貸マンション)

• 職業: IT企業のプロジェクトマネージャー

• 年収: 約500万円

• 家族構成: 独身(一人暮らし)

• 趣味・関心: ジャズやローファイ音楽を聴く、読書、カフェ巡り、ミニマリスト的なライフスタイル

• よく使うデバイス: iPhone 15 Pro、iPad Air(読書・動画視聴用)

• 使用するアプリ: Headspace(瞑想)、Spotify(リラックス用プレイリスト)、Netflix(ドキュメンタリーや落ち着いた作品中心)
ライフスタイルと価値観

田中健太は、IT業界で忙しく働く社会人であり、日中はプロジェクトの進行管理やクライアントとの調整に追われている。仕事柄、常にタスクが積み上がり、頭をフル回転させる必要があるため、仕事が終わった後はできるだけリラックスできる時間を持ちたいと考えている

特に、スマホやタブレットを活用して手軽にリフレッシュできるコンテンツを好み、YouTubeで環境音やヒーリング系の音楽を流したり、シンプルなパズルゲームを楽しんだりしている。

彼は「ながら作業」よりも、短時間でも没入できるコンテンツを好み、シンプルながら美しいデザインのものに惹かれる。部屋のインテリアもシンプルで洗練されたものを選び、派手なものよりも落ち着いた色合いを好む。

まとめ

結論。
ゲームシステムとゲームの世界観を一致させるには、お互いが持つ要素を抜き出して、一致しているか確認すること。
一致していないなら、一致するものが他にないのか考えること。

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開発元:Lykkegaard Europe Limited
posted withアプリーチ

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