ゲーム開発者が開発者の目線で、このゲームの面白さを分析していきます。
なお、面白さのポイントについては、ゲームデザイナーJey.P.さんのブログの考え方に基づいて分析していきます。
私自身、この方のブログを読んでから、面白さへの解像度が上がった気がするので、一読をお勧めします。
<Jey.P.さんのブログはこちら>
ゲームの概要
盆栽パズルゲームとでも言えばいいのか。
地面からのフリック操作で木が勢いよく伸び始め、成長させたい形に剪定するというゲーム。
ステージは暗い部分と明るい部分に分かれており、明るい部分まで枝を伸ばすことができると、枝に花が咲く。
その咲いた花の数が、ステージクリアー条件となっている。
その他のギミックとして、枝が異常に伸びるエリアや、木自体が枯れてしまうエリアなども用意されており、ステージギミックを活かして、いかに成長させたい形にするかが鍵となる。
このゲームの新しいところ
盆栽をゲームとして落とし込んだところ。
盆栽の面白さは、剪定を通じて成長をコントロールし、美しい形を作るところだと思う。
ただ、盆栽は完成までに非常に長い期間を有するし、失敗したらやり直せない。
だから剪定の一つ一つに心を入れる。
盆栽と向き合う。
そんなところに禅の精神があると言われるのかもしれない。
どの枝を切って、どんな形にするか。
これって超長期的な意思決定だなと思った。
また、自分の思い描いた形にするために、先人達や自分で研究した技法を使う。
そしてその技法を使うために技術を磨く。
盆栽の面白さのメインは意思決定と研究、もしくは意思決定と技術、そしてサブで禅の精神と言える。
盆栽もゲームにできるのだから、世間一般的に「趣味」と言われるものを抽象化すれば、どんなものでもゲームにできそうだ。
そして、その趣味が好きな人たちの数=最大のユーザー数とも言えるから、ターゲットも絞りやすい。
まあ、その趣味を好きな人たちが、ゲームもする人たちなのか、というのが最大の問題ではあるが。



面白そうに見えるポイント
白と黒を基調とした世界。
歪な形に伸びた幹。
そこに咲く花。
この画像をみると、ゲームの世界を想像してしまう。
あえて語らず、プレイヤーに想像してもらう。
なんというか、見せ方がゲームの雰囲気に合っている。
分かりやすく、このゲームではこんなことができますよ、と見せるのも大事だが、ゲームの世界観によっては、プレイヤーに想像してもらう、という手法もあるんだと学んだ。
面白いポイント
メイン 意思決定
サブ 研究、技術
このゲームの木はとんでもないスピードで伸びる。
そのため、狙った形にするためには、どの枝を切るか数秒単位で意思決定し、その狙った枝を正確に切るという技術が必要になる。
技術と言ったが、適当に切っても、木は伸びるし、研究というほど考えなくても、ある程度狙った形にはできる。
盆栽のもつ意思決定というメイン要素に特化させつつも、他の要素もしっかり残っている。
盆栽をそのままゲームにしても、盆栽好きな人にしか刺さらないが、意思決定という要素に特化させたことで、ゲーム性が生まれ、誰でも楽しめるパズルゲームとなった。
何か実在の趣味をゲームとして落とし込むときは、その趣味の面白さを分解し、何か一つの要素に特化させると良さそうだ。
ターゲットユーザーとペルソナ
ターゲットユーザー
アート愛好家の30代女性
ペルソナ
• 名前:高遠 美香(Mika Takato)
• 年齢:35歳
• 性別:女性
• 居住地:東京都世田谷区
• 職業:グラフィックデザイナー(フリーランス)
• 年収:500万円
• 家族構成:独身、一人暮らし(ペットとして猫を飼っている)
• 学歴:美術系大学卒業
• ライフスタイル:ミニマリスト志向、シンプルで洗練されたデザインを好む
趣味・関心
• 美術館巡り:月に1〜2回、美術館やギャラリーを訪れ、インスピレーションを得る
• 写真撮影:ミニマルな構図や自然の光を活かした写真を撮るのが好き
• 読書:デザイン関連の本や、詩・エッセイを読むのが好き
• カフェ巡り:静かで落ち着いた雰囲気のカフェで仕事や読書をするのが日課
• インテリアデザイン:シンプルかつ温かみのある北欧風の部屋をコーディネート
まとめ
結論。
ゲーム以外の趣味はなんですか?
その趣味の面白さはなんですか?
その趣味をゲームにできませんか?
という問いかけを自分にしてみよう。

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